2024年9月26日
塾生、保護者、関係者のみなさんへ
こどもたちの放課後の居場所
=学びとあそびの場を守るために
今、みなさんのご支援が必要です!
みなさんすでにご承知かもしれませんが、2020年、学校が休校になったあのパンデミックの真最中、井上塾はこの建物から退去するよう家主から要求され、いきなり裁判所に提訴されました。とはいえ、向こうは私たちのような貧乏人が弁護士を雇って応訴するとは思ってもみなかったようで、明け渡し請求は棄却、こちらの勝訴となりました。
が、翌年、家主側は体裁を改めてふたたび提訴、本年3月その判決が出たのですが、残念ながら当方の敗訴という結果になりました。その審理のプロセスや判決は何度読み返しても諒解不能な部分が多いのですが、みなさんにも読んでいただけるように裁判資料をすべて、当塾ウェブページに添付しました。今どき流行のリーガルドラマと違って、意味不明の応酬が続くのは、はてな?が三つぐらい付く裁判官のお人柄や向こうの弁護士の無気力のたまものです。
当方は控訴しましたので、審理は尾道の地裁から広島の高裁へと移ります。
無論、楽観は禁物です。裁判所もお役所です。いちど決めたことの非を認めて改めるのは正直、嫌います。一審判決がどんなにでたらめなものであったとしても、それを覆(くつがえ)すには強い正当性と説得力が求められます。
いま、多くのこどもたちにとって、学習塾は家庭と学校に次ぐ『第三の居場所』となっています。一審判決は、現在の建物を明け渡すよう要求していますが、そこに通っているこどもたちに、その後いったいどのような処遇が用意されているのか、そして、こどもたちはもっとも重要な利益を喪うことになる当事者なのですが、それについての言及は一切ありません。
「こどもの権利条約」にはこう記されています。
1. In all actions concerning children, whether undertaken by public or private social welfare institutions, courts of law, administrative authorities or legislative bodies, the best interests of the child shall be a primary consideration.
第3条
1.児童に関するすべての措置をとるに当たっては、公的若しくは私的な社会福祉施設、裁判所、行政当局又は立法機関のいずれによって行われるものであっても、児童の最善の利益が主として考慮されるものとする。(日本政府訳)
控訴審は、現在二回の弁論準備会議(論点を整理しておおまかな日程を決める・原則非公開)を終えて、11月には第一回目の公判が開かれる予定です。
現在、高裁の審理に向けて、尾道大学(教授)の小野環さんや当塾OBの新濱悠さん(大手造船会社勤務)など、支援者やOBのみなさんから、意見陳述、上申書が提出されています。
こどもたちにとって井上塾の存在がいかに大切なものなのか、それを裁判所に納得させるには、関係者のみなさん、とりわけ保護者のみなさんやこどもたちの声をしっかり裁判所に届ける必要があります。
こどもたちとその最善の利益のために、ここはひと肌脱いで、意見陳述してやろう、というお申し出、お力添えをお待ちしています。
不動産バブルのまっただ中、さらには円安に海外富裕層の投機買いを当て込んだ一攫千金の思惑が、この小さな町にもが押し寄せています。もはや駅近・旧市街地で、廉価で新しい賃貸物件が提供されることは、まず期待できません。
しばし、多難な時代が続くやもしれません。が、雨降って地固まる、とも申します。変わらぬご支援のほど、重ねてお願い申し上げる次第です。
第1回目の公判(口頭弁論)は11月20日 午前11時から 広島高等裁判所 202号法廷です。
以上